スピードマスターを調べ始めると、早い段階で「どのシリーズか」という問題にぶつかります。プロフェッショナルだけでも風防違いがあって、さらに’57、ダークサイド、ムーンフェイズと並んでいると、最初はどこから見ればいいか分からなくなりますよね。
『クロノヴィア』のトキオです。スピードマスターはオメガの中でもとりわけシリーズの数が多く、同じ「スピードマスター」という名前でもデザインや機構がかなり異なります。
この記事では、現行のシリーズを中心にそれぞれの個性と立ち位置を整理しました。全部を細かく比べるより、まず自分が気になる方向を絞るほうが選びやすくなると思っています。
スピードマスターは現行で何種類?
現行ラインナップをざっくり整理すると、主なシリーズは6つあります。プロフェッショナル(ムーンウォッチ)、レーシング、ダークサイド オブ ザ ムーン、クロノスコープ、スピードマスター’57、ムーンフェイズ。この中で一番流通量が多く、知名度も高いのはプロフェッショナルです。
ただ、「スピードマスターを買いたい」と思って調べ始めた方が最初に迷うのは、シリーズの違いよりもプロフェッショナルの中の選び方だったりします。同じプロフェッショナルでも、風防の素材や仕上げで数モデルに分かれているからです。
各シリーズの個性と向いている人
シリーズごとに、立ち位置と雰囲気がかなり違います。迷っている方向けに、それぞれの特徴をまとめました。
- プロフェッショナル(ムーンウォッチ)
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1969年の月面着陸で宇宙飛行士が着用したシリーズ。手巻き式で、現在もほぼ同じデザインが続いています。
- スピードマスター’57
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1957年の初代をオマージュしたモデル。サンドイッチダイヤルが個性的で、ケースが薄くスリムな印象です。
- ダークサイド オブ ザ ムーン
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ブラックセラミック製ケースが特徴。アポロ8号が月の裏側を目視した逸話からインスピレーションを得ています。
- レーシング
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モータースポーツ向けを意識したスポーティなデザイン。自動巻きでカレンダー付き、ケースが大きめです。
- クロノスコープ
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2021年登場の比較的新しいシリーズ。1940年代風のクラシカルデザインで、3種のスケールを搭載しています。
- ムーンフェイズ
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月の満ち欠けを文字盤で表示するシリーズ。ブルーの文字盤が印象的で、やや格式のある場にも合わせやすい雰囲気。
わたしがこのシリーズ一覧を初めて見たとき、正直いちばん目が止まったのは’57でした。サンドイッチダイヤルのインデックスがくり抜かれた見た目は、他のスピードマスターとはっきり違う印象があって、ここだけ別の時計みたいに感じたんですよね。
プロフェッショナルの中で何が違う?
スピードマスターの中心にいるプロフェッショナルは、さらにヘサライト風防とサファイアクリスタル風防の2種類があります。見た目はそれほど変わらないのですが、裏ぶたのデザインと仕上げに差があります。
ヘサライト(プラスチック系素材)は、宇宙飛行士が月面で着用した当時と同じ素材で、コレクター的な文脈でも人気があります。一方、サファイアクリスタルは傷への耐性が高く、日常使いで安心感がある。どちらにするかで価格もある程度変わってきます。
2026年3月時点の定価を目安で見ると、ムーンウォッチ プロフェッショナルの一般的なモデルは税込111万円前後が一つの基準になっています。仕上げや素材によってその上下に幅が出る形です。
シリーズを選ぶときに確認したいこと
スピードマスターを選ぶとき、わたしなら最初にここを確認します。
- 手巻き・自動巻きのどちらが使いやすいか
- ケースサイズは40mm前後か44mm前後か
- スポーティ寄りかクラシック寄りか
- 風防はヘサライトとサファイアどちらを好むか(プロフェッショナルの場合)
- 素材の個性(セラミックなど)を求めるかどうか
この5点を先に決めておくと、シリーズを見ていったときに「これは違う」「これが近い」という判断がしやすくなります。なんとなくデザインが気に入ったで進めると、あとで「手巻きは毎日巻くのが少し面倒だった」という感覚になることもあります。
トキオムーブメントの好みは、見た目より先に確認したい
スピードマスターと歴史の関係
スピードマスターは1957年にモータースポーツ向けとして誕生し、その後NASAの過酷な環境テストを経て1965年に公式装備として認定されました。1969年のアポロ11号で月面着陸に同行したのがプロフェッショナルです。
こうした背景があるため、プロフェッショナルは「当時と同じ構造を今も残している」という点で支持されています。手巻きであること、ヘサライト風防であることは、機能的なメリットだけでなく歴史的な文脈とも繋がっているわけです。
一方、’57シリーズや他のシリーズは、その歴史的なベースを踏まえながら現代の技術やデザインを加えた展開になっています。「同じスピードマスター」でも、どの時代に何を残してどこを更新したかが、シリーズごとに違うんですよね。
まず見ておきたい一本はどれか
スピードマスターを初めて検討するなら、やはりプロフェッショナル(ムーンウォッチ)から見ていくのが順番としては自然です。シリーズ全体の基準になっているモデルで、他との比較もしやすい。その次に気になるシリーズを見ると、違いが分かりやすくなります。
価格帯については、2026年3月時点でプロフェッショナルが100万円台前半を目安に、ダークサイドやムーンフェイズはそれより上の帯になります。’57はサイズや仕様によって幅があるので、店頭で現物を確認する価値があります。
シリーズの全体像をつかんだら、あとは気になるモデルを実際に手首に乗せてみるのが一番早いと思います。好みの重さ感やケースサイズは、スペック表より体感してからのほうが判断しやすいので、まず一本に絞って店頭へ向かうのがいいかなと。











